「生活習慣病は、食原病」であることがわかり、食物で病になり、食物で病が治るとされています。
何を信じて行動すれば健康に近づくのか?また、正しいアドバイスをどうすれば良いのか、皆さんも悩まれたことはないでしょうか。
科学的な根拠に基づいた知識と人間が本来必要としている栄養摂取を第一に考え、その中で、食品の三次機能を意識したそれぞれ、最高の食材をあなたにお教え致します。
【食の3大機能】
1.一次機能
「栄養機能」としても知られ、食品を食物として摂ることによって、生命維持のために体が必要とする栄養素を供給する機能。これが満たされることで健康が保たれます。
2.二次機能
「感覚(嗜好・味覚)機能」としても知られ、食欲を満たし、味覚(味)・視覚(色・盛り付け)・嗅覚(香り)・聴覚(音)などを満足させる機能。
3.三次機能
「体調(生体)調節機能」としても知られ、抗酸化作用や免疫機能の向上、老化予防など
に関わる機能。
食品選択の基準
食品を選択する際の目安として、オーガニック・遺伝子組み換えでないこと、フードマイレージの3要件が、選択条件の3大要因となります。
【オーガニック】
近年の健康ブームで、オーガニックという言葉も身近なものになり、健康を意識する方の多くは、オーガニックの食材や有機の表示のある商品を買い求めることが多くなってきました。本テキストも同様に、食料品の選択基準として第1にオーガニックの食材が原材料や食品であることを条件にしています。農薬まみれの食材、不自然に甘い野菜や果物、形の整った野菜などが私たちの健康を蝕んでいます。
今一度、オーガニックの意味を正しく理解して、本テキストの推奨商品を選択し、ご自身で食品選択を正しくできるようにしましょう。
また、日本ではオーガニックと有機は、同じ意味で使用されています。有機食品のJAS規格に適合した生産が行われていることを登録認定機関が検査し、その結果、認定された事業者のみが有機JAS マークを貼ることができます。この有機JASマークがないと「有機」「オーガニック」などの名称の表示や、これと紛らわしい表示をすることは法律で禁止されています。有機農産物とは「化学的に合成された肥料及び農薬の使用」を避けたものを基本とし、定義されています。例えば「炭酸カルシウム」でも[化学的に合成」されたものは使用できませんが、「天然鉱石を粉砕」したものは使用できるということです。
〈定義〉
農薬や化学肥料に頼らず、太陽・水・土地・そこに生物など自然の恵みを生かした農林水産業や加工方法をさします。また、オーガニックの意味には、食材の育て方だけでなく、人や動植物微生物などすべての生命にとって、平穏かつ健全な自然環境・社会環境が実現することという意味も含まれています。
〈種類〉
日本において有機(オーガニック)基準が制定されているのは、有機農産物、有機加工食品、有機畜産物、有機飼料の4品目のみです。
1.有機農産物
有機農産物は、種まきや植え付けの2年以上(多年生作物の場合は最初の収穫の3年以上)前から、農薬・化学肥料・除草剤を使っていない田畑で作られたものです。また、有機栽培の証しである有機JASマークを付けています。農産物の国内総生産量に占める有機農産物の割合は0.24%です。
2.有機加工食品
原材料である有機農産物及び有機畜産物の有する特性を製造又は加工の過程において保持することを旨とし、物理的又は生物の機能を利用した加工方法を用い、化学的に合成された食品添加物及び薬剤の使用を避けるものをいいます。原材料(食塩及び水を除く)及び添加物(加工助剤を除く)の重量に占める農産物(有機農産物を除く)、畜産物(有機畜産物を除く)、水産物及びこれらの加工品並びに添加物(有機加工食品として格付された一般飲食物添加物)の重量の割合が5%以下であるものをいいます。
3.有機畜産物
農業の自然循環機能の維持増進を図るため、環境への負荷をできる限り低減して生産された飼料を給与すると動物用医薬品の使用を避けることを基本としています。また、動物の生理学的要求及び、行動学的要求に配慮して飼養した家畜から生産するものをいいます。
4.有機飼料
有機飼料のJAS規格に従って生産された飼料で、有機でない原材料の比率が5%以下であるものです。有機飼料の生産の原則として、有機基準で生産された特性を製造又は加工の過程においても保持することを維持することがうたわれており、抗生物質及び組換えDNA技術を用いたもの、化学的に合成された飼料添加物や薬剤の使用を避けることを基本としています。
〈安全性〉
オーガニック食品は一般の食品よりは安全です。正確にいえば、安全性が高いあるいは危害リスクが低いと言い換えられます。食品の安全は、3つの危害要因(異物などの物理的危害、菌類などの生物的危害、農薬や重金属等による化学的危害)が一定以下に抑えられているときに実現します。
このうち、物理的危害と生物的危害は、食品衛生法の下ですべての食品の安全性が担保されており、オーガニックが特別すぐれているわけではありません。しかし、化学的危害リスクは明確に異なります。オーガニックは、田畑で使う資材をはじめ、加工食品の添加物についても、可能な限り化学的なものを排除していますから、化学的危害リスクは一般の食品に比べて極めて低くなっているのです。
しかし、オーガニックは化学物質不検出を保証するものではありません。あくまでオーガニックと一般食品の化学的危害リスクを比較した場合に「安全」ということなのです。オーガニック=ゼロリスクは、過剰な期待となりえますので、正確に選択できる知識を必要とします。
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